スノーボード

ノルウェースノーボードシーンの”リアル”はどこにある?

先日、Nowegian snowboard awards 2016というノルウェーのオスロで年に一回開催されるスノーボードの表彰式に出席してきました。

Stale SandbechやAndreas Wiigといった大物はもちろん、次世代を担うMarcus Kleveland,Torgeir Bergrem,Mons Roisland,Ulrik Baderscherなどアップカマー勢も誰一人欠けることなく出席しており、いなかったのはホーグモとテリエくらい。プロスケーターのMichel Sommerも出席しており注目度の高さがうかがえました。

そこには明らかに日本のシーンと違うノルウェーならではのスノーボードがありました。

Norwegian snowboard awardsとは何か?

Norwegian snowboard awardsはsnowboardforbundet(Norwegian snowboard association)日本語にするとノルウェースノーボード協会が主催しています。
そのノルウェースノーボード協会をサポートしているのがDNBと呼ばれる政府管理のノルウェー最大の銀行、chessという通信会社などのノルウェーの大企業であり、各種賞にはトロフィーの他に賞金が授与されます。

ノルウェーではスノーボードはどちらかというとマイノリティですが、この日はErna Solbelg首相もトロフィーの授与者として登場しました。

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(左が首相、右がStale Sandbech)

賞の数も多岐に渡っており・・・
-Year Male running
-Year Female running
-Year breakthrough
-Year Event (new!)
-Year image
-Year edit
-Year party
-Year club
-Year park
-Year tricks
-Year enthusiast

活躍したライダーだけではなく、パークやイベント、フィルマーまでノルウェースノーボード界に貢献した人全てが賞の対象です。

毎年こういったお互いを称えあう場があるのはすごくいい。

それぞれの賞から感じたノルウェースノーボード界の成熟っぷり

この賞の中でも特に僕が「それが受賞しちゃうのか!!」と驚いたものをピックアップします。

ベストトリック

今年の夏までの期間のベストトリックが発表されました。

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ノミネートライダー
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Marcus Klevelandのノミネートトリックはクワッドコーク1800。
かたやHavard Roaldは今年の夏にFONNAで見せたノーリーバックフリップ。

回転数を限界まであげたトリックと、どちらかといえばスタイルを大事にしているトリックの両者が入り乱れる候補トリック一覧でした。

そして受賞したのが、

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選ばれたトリックは彼のシグネイチャートリック”Future Flip“でした。

てっきりクワッドコーク1800が選ばれるのが既定路線かと思っていたので、この選出はちょっと驚きました。
競技スノーボードっぽい超優秀なスロープスタイラーをガンガン輩出しまくってるノルウェーのベストトリックがバックサイドコーク3レイトトゥイークって最高にイケてるチョイスだと思います。

ベストムービー

夏までに公開されたベストムービーです。
ノルウェーといえばRK1が有名ですし、今年の夏のperisherの動画も非常に質が高かった印象がありました。

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FONNAで撮影されたムービーが結構SNSでバズってたのでFONNAだろうなあと思っていましたが、受賞したのが

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“Lazerkitteh til vi dauer”という動画でした。どんな動画か聞いたことも見たこともなかったので、帰ってから見てみましたが驚きました。

結構パークメインのオーバーグラウンドな感じだろうと勝手に想像していたら、全くの逆!!

終始ビールを飲み続け、スキーヤーに喧嘩を売り、あげくあそこまで出るようなムービーが首相が来賓してるところで賞とるんですよ?
ノルウェースノーボードシーンおもしろすぎる。

後日受賞理由が書いてあるサイトを見つけたので3行でまとめて訳します。

・ハイクオリティなトリックの動画と最後まで意見が割れた。
・このムービーはスノーボードの原点を表している。
・ヤバい楽しさとあほさ、そしてビール。彼らはスノーボードで大事なことを体現している。

まさかのノルウェーでも”バックトゥルーツ”推しがきてるみたいですね。スーパースロープスタイラーだらけのノルウェーでこの流れはおもしろいし、今後どういう方向に進んでいくのか楽しみでもあります。

19分の長い動画なんで、記事読み終わったら見てください!!笑

Lazerkitteh Til Vi Dauer! from Morten Brørby Sandvik on Vimeo.

ベストパーク

ノルウェー国内のすべてのスキー場のパークも表彰対象です。

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ここでも受賞したのが
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Golparkenというめちゃくちゃ小さなスキー場というかほとんど公園(?)にジブアイテムを敷き詰めまくったところでした。

FONNAとかTrysilとかすごく調子いいパークいっぱいあるのに公園が受賞する辺りなんとなく”バックトゥルーツ”なところが垣間見えます。

気になるのはMarcus Klevelandへの賞の行方

去年彗星のごとく登場し、スノーボード界を驚かせたMarcus Klevelandが最後まで賞を取っていない。
そんな状況のまま、最後の賞の発表へ。

ベストメンズスノーボーダーノミネート
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オールスター感がすごすぎてマジで興奮するメンツです。司会がすでにAndreas Wiigっていう。

正直誰が受賞してもおかしくない中、やっぱりこの人でした!!

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会場の拍手も満場一致な感じで最高に盛り上がった瞬間でした。

スノーボードアワードから感じたこと

ノルウェーの人口は500万人、その中でも首都オスロでバイブスの高いスノーボーダーが500人規模で集まるこのイベントは毎年シーズン初めの決起回の要素も含んでおり、スノーボーダーたちの雪への気もちの高まりが言語を越えて伝わってきました。

ノルウェー語があまりわからないので細かいニュアンスは分かりませんが、ノルウェースノーボードシーンの空気感を目で見て肌で感じました。

バックトゥルーツ(スノーボード本来の自由さ楽しさへ帰ろう)というムーブメントと限界までトリックをプッシュする競技ライクなスタイル。

この2つがいがみあうことなく、どちらの立場でもお互いをリスペクトし「スノーボード」というキーワードのもと、1つになっています。

ようするに、みんなちがってみんないい。

そうやって2つの相反するスタイルを1か所に集めて1つの受賞式で表彰しちゃうのが僕はめっちゃ好きです。

ノルウェースノーボードシーンは皆さんの想像以上に成熟した考え方に到達しているのではないでしょうか?

ノルウェーのスノーボードシーンはまっだまだ掘り下げられるようなトピックがたくさんあるので楽しみにしててください。

続く。


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