SNOWBOARD

スノーボーダーのキャリアをノルウェーで考えてみた

プロスノーボーダーとはなんなんだ?
日本でもこの問いはよく議論されています。

資格を持つ者なのか、スノーボードだけで食べている人間のことを指すのか・・・・。
簡単に言えば、日本には色んな形のプロスノーボーダーがいるということです。

Backside Magazineのコラムで分かりやすくまとめられているので、
プロスノーボーダーにおける定義に関しては下記リンクを参照してみてください。
プロスノーボーダーとは何か-Backside Magazine

で本題に入ります。

ノルウェーにスノーボードしに来ていろいろ分かりました。

「プロスノーボーダーとは何者なのか」ということ。
ノルウェーにおけるプロスノーボーダーとは、ブランドから”Be a pro”と認められた人のことを言うようです。
先日参加したBench Heavenというイベントの打ち上げでDinosaurs will dieのFredrik PerryがDinosaursから「君をプロチームの一員として迎える」というサプライズがありました。
そのときFredrik Perryは泣いてそのことを喜んでました。
そして、「ずっとスノーボードをやってきて念願の夢が叶った」と。
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この一連の流れを見た時に、「あープロになるってこっちではそういうことだったんだ」と思わされました。

スノーボーダー=スノーボードだけをしている人間ではない

色んなライダーに会いました。

Ståle Sandbech,Torgeir Bergrem,Alek Østreng,Øivind Fykseなど一通り有名なライダーとは話したり一緒に滑ったりしました。
分かったのはStaleやTorgeirやAlekクラスでトッププロ。常に身に着けているギアがキレイ。
そのクラスから一段階下がるとみんな結構破損したギアをそのまま使ってます。
破損したからといってブランドからポンポンもらえるわけではなさそうです。

Dina TrelandやEirik Nesse,Maria Hilde(彼、彼女らはノルウェーなら有名)は他の仕事をしながらライダーを継続しています。

とくに興味深かったのはDina Treland。
Dinaは、過去はコンペティターとして世界を回り、その後Too hardクルーやストリートで映像を残してきた実力者です。
去年のスノーボードアワードでも女性ライダーの年間MVPとして表彰されました。

そんな彼女が今スノーボードの他に何をしているか。

警察学校の勉強です。

なんと警察官を目指しているそうで「試験が近いからスキー場までの移動時間で少しでも勉強しないとね」とのこと。
確かに年齢的にはセカンドキャリアに移行していく年齢ですがスノーボードだけに携わるだけではなく警察としても働くのです。

これは正直かっこいいと思いました。

他にもポーランド出身のDCライダーPiotrek Janoszとも滑りました。
彼のことはオスロで知り合うまで全く知りませんでしたが、ダブルコークを操る実力者です。

そんな彼の職業はプロスノーボーダーでしょうか?

いえ、違います。

優秀なエンジニアです。

彼のキャリアに興味があってリフトで聞きました。
「3年前までDCのライダーとしてプロとして活動していたけどそれはエンジニアの勉強していた時の話で、
エンジニアになってからはプロ契約は結んでないね。
でもDCが好きだからエンジニアだけどDCのために滑ってるよ!」
だそうです。
そんな彼は普通にエンジニアの仕事を夕方までやって5時くらいにOslo vinter parkにいつも滑りに来ています。
プログラミングで上手くいかないのをうまくいくようにするのがスノーボードのトリックを練習して出来た時の感覚に近いそうです。

オスロのローカルSamuelはこう言います。
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「オスロでスポンサードされているライダーよりももっとやばい奴が北にはうじゃうじゃいる」

samuel自身、日本だったらスポンサード受けてもおかしくないようなレベルです。
それでも彼は冷静に考えていて「大会で勝つのは無理、フリースタイルを極めるしか道はない」とのこと。

考えるべきは生き残り方

トリプルコーク標準装備、クワッドにまで到達しているスノーボード界。
俺がスノーボード始めた頃のCAB900やダブルバックフリップで勝負できるような世界ではなくなってしまいました。

だからこそ、コンペとフリースタイルの二極化が進みどちらも新たなフェーズに突入していっているように感じます。

スロープスタイルやビッグエアで活躍するノルウェー人が多いのでノルウェーはコンペティション体質かと思われがちですが逆です。
完全なるフリースタイル信仰です。
その中でも上手すぎる奴がコンペティションライダーに結果的になっているという感じです。

つまり何が言いたいか。
トリプルコークが打てず、アラスカにも行けずスコットスティーブンズみたいな動きも出来ないならスノーボードの他に使える武器を身に付けないといけない。
スノーボーダーはスノーボードで評価されるものと言われそうだが、そのスノーボードを思いっきりやるための何かが必要だ。
雪山に立つ時間をどうやって作っていくかを考えるのもスノーボーダーとしての大事な仕事なんだと思います。

欧米の五輪選手(ボート)と日本の違う○○

この記事はボートでオリンピックにも出場している中野選手のブログです。
ヨーロッパにはアスリートのセカンドキャリア問題はないそうです。なぜならどちらも平行してやっているらしい。
オリンピック選手でさえ、競技の他に勉強して「二兎追う者(文武両道)がヒーローになる」という自分の土俵を今から作らないとと考えています。
オリンピックどころか、ほとんど何のリザルトもない僕なんかはド真剣に他の勉強も頑張らないといけないですね。
よそ見してるやつなんかはスノーボーダーじゃないとか言われそうですけど、よそ見出来ないスノーボーダーもダサいんだとノルウェーに来て思いました。MBA持ってるフリースタイラーとかフリーランスでコンサルやってるスノーボーダーとかいっぱい居ます。
はたまたヒッピーみたいなやつもいっぱい居るし、どんな風にやりたいかは個人の自由でどのスタイルがかっこいいと思うかも自由です。

スノーボードはフリースタイル。

スノーボーダーとしての生き残り方を考えることは負けを認めることではない。
25歳になってノルウェーまで来て、ようやく自分の中で飲み込めたと思います。

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